倉沢進・李国慶著
『北京―皇都の歴史と空間』

中公新書,2007年8月,882円。
北京に関する概説的書物。
著者が社会学を専攻としているので,
内容も近現代に多くのページを割いている。
しかし,故宮や内外城などの空間構成について,
手っ取り早く知りたければいいかと。
張競
『中華料理の文化史』

ちくま新書,1997年,720+税。
著者は『文化のオフサイド/ノーサイド』の著者でも知られる。
おもに文化史を中心に執筆。
中国料理史の手ごろな概説書を探していたら,
これが一番ましかなと。他にもたくさんあるが,
自分が歴史畑の人間であるためか,
料理成立の歴史について触れるものがほとんどなかった。
その点をクリアできているので,いい本だと思います。
家島彦一訳
『中国とインドの諸情報1』

東洋文庫,2007年9月,2700円+税
インド洋史研究で著名な家島氏の翻訳シリーズ。
イブンバトゥータの『大旅行記』もほしいところだが,
なんせ東洋文庫は一冊が高い!
そんな中,この翻訳がしかも家島氏から出たことは
うれしい。その昔は関大の東洋学術研究所刊の訳本があったが,
氏の研究とも相まって何とも面白い。中国史畑の人間はアラビア語ができない
場合が多いので,何とも助かります。
PR
COMMENT